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2015年度国民医療費

 厚労省は、9月に2015年度の国民医療費を公開しました。それによると、2015年度1年間に支払われた国民医療費は42兆3、644億円で、一人当たり33万3、300円だそうです。
 国民医療費は、その年度内の医療機関などにおける保険診療の対象となりうる傷病の治療に要した費用(医療保険給付、公費給付、患者負担の合計)です。保険診療対象外の正常分娩や健康診断等は含みません。
 2014年度の金額は40兆8、071億円であり、1兆5、573億(3.8%)の増加でした。国内総生産が532兆円でありその7.96%を占めるわけです。財源は、国庫から10兆8、699億円、地方自治体から5兆6、016億円、事業主から(社会保険のうち事業者負担)8兆7、299億円、被保険者から(社会保険料)11兆9、447億円であり、窓口での患者負担(年齢により負担割合が異なる)は5兆2、042億円でした。
 県別にみると、人口が多い東京都が総額で4兆円強と最も多く、最下位は鳥取の約2、000億円でした。これを1人あたりの金額で見ると、高知県が44万4千円で最高、次いで長崎県41万1千円 鹿児島県40万7千円で、最低はわが埼玉県の29万8千円でした。この傾向はここ十数年定着し西高東低を示しており、比較的若い年齢の県民が多く人口ひとりあたりの医師数が最低の埼玉県の実情をよく表していると思います。(文責 院長 若杉直俊)