【AED】
BLS(basic life support)という概念があります。これは、突然意識を失った方に遭遇したとき、一般の人々がとるべき行動をさして表現するものです。またこの講習会もあります。では なぜBLSなのか。
2011年9月30日さいたま市内の小学生が課外授業中突然倒れ、短い命を終えました(aed-project.jp)。桐田明日香さんという女児です。突然 致死的不整脈が発生し、引率の教師も動転し救急車をよびましたが不幸な結末にいたりました。もし、転倒直後に応急処置がなされ、AED(自動電気心臓除細動機の略)が効果的に使用されていたら、別の結果に至った可能性もあります。明日香さんのケースでは残念ながらAEDはまわりにあったのに使用されませんでした。このことを契機に、さいたま市では故明日香さんの名前を冠したアスカプロジェクトが展開されています。つまり、大人もこどももBLSを身につけようという運動です。BLSの要点は、心臓マッサージと人工呼吸 そしてAEDの使用です。
AEDは最近ではほとんどの公共の場で、目につくところに設置されています。AEDを使用したことのある方はほとんどいないでしょう。もちろんAEDが活躍する場がゼロであることが望ましいのです。しかし、突然の不整脈による失神は現実に起こりうるのです。BLSの実際はここでは述べません。中学校などでは、授業の一環でBLSを学び、興味ある大人の方は市の広報等で講習会場を知ることも出来ますし、まとまった数の受講希望者がいる場合は消防署に御願いすると 出張講義を受けることも出来ます。
我々さいたま市民にBLSプロジェクトを残してくれた 明日香さんの尊い死からもうすぐ3年がたちます。万が一突然の事態に直面したとき 市民が適切に救急処置を施すことが出来る、そんな安全な社会にしたいですね。
(文責 院長・若杉 直俊)