喫煙が健康によくないことは広く知られていますが、2012年放射線影響研究所 坂田博士による約7万人の報告では、20歳までに喫煙開始した人(1925-1945年生まれ)では、非喫煙者と比べ男性で8年 女性で10年の余命の短縮 つまり早死にすることがわかりました。さらに生まれた時期と1日喫煙本数 喫煙開始年齢を調べたところ、1890年以前に生まれた方は 男性で平均13本/日 女性で7本/日 喫煙開始も 男性で23歳 女性で36歳であった、ところが1930-45年生まれでは男性で24本/日 女性で13本/日 喫煙開始も 男性20歳 女性24歳と喫煙量も増え 開始年齢も低下しています。
さらに禁煙の効果もみたところ、禁煙年齢が若いほど総死亡のリスクがへっていることも確認されました。(Sakata R et al:BMJ 2012;345)つまり 1920年以後に生まれた方で成人早期にタバコをはじめ いまだに喫煙している人は、非喫煙者と比べて平均して10年早く亡くなるというのです。さらに、禁煙はどの年代ではじめて死亡率低下の効果があることも判明しました。
喫煙の弊害は、肺癌であり 慢性閉塞性呼吸器疾患であり 心筋梗塞をはじめ循環器疾患にも影響します。現在タバコを吸っている方々は、ぜひこの機会に禁煙をこころみることをすすめます。 (文責 院長・若杉 直俊)