はやり目、トラコーマ、ものもらい。流行性の目の病気は学校や幼稚園で急速に広がるために、注意が必要です。1969年アポロ11号が月面に到着した年、このはやり目が日本中で広がりました。原因はアデノウィルス8型で、そのニュースからアポロ病ともいわれました。あれから50年、今年この流行性角結膜炎が全国的に流行しています。(国立感染症研究所ニュースより)
9月28日から10月4日までの週の全国患者報告数は、眼科定点医療機関あたり1.09人ですが、一番多い宮崎で8.33人 以下熊本7.56 鳥取6.0 福岡3.15です。関東では群馬1.86 茨城1.41 でした。埼玉県全体では1台ですが、地域的には熊谷が4.0 朝霞が3.75という数字が出ています。警報レベルは一定点あたり8人です。浦和医師会の感染症報告でも、徐々に数字が上昇していますから岩槻でも要注意です。
症状は結膜の充血です。感染力が強いために、家族に一人発症者がでると全員に広がります。目をぬぐうと手にウィルスが付着し、ドアノブなどに触れた後他人がそれをさわり感染が拡大します。したがって、感染者および周囲の者はよく手を洗う必要があります。目をぬぐったティッシュペーパーなどは、すぐにポリ袋などに捨てなければいけません。少しでもこの結膜炎を疑えば、すぐに眼科に行って治療が必要になります。
幼児や学童では、学校を休む必要もあります。くれぐれも感染拡大に注意が必要です。(文責 院長・若杉 直俊)