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薬剤副作用とPMDA

 免疫チェックポイント療法の話を以前に掲載しました。皮膚癌や一部の肺癌等に用いる一種の抗がん剤です。その薬オプジーボ投与者のなかから、糖尿病を発症する方が続けて報告されました。ガンも怖いですが糖尿病も侮れません。
 このように予期せぬ副作用をもつのが薬の宿命です。そこで薬剤によると思われる副作用が出現したときに患者さんが頼るのが、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)です。所轄するのはもちろん厚労省で、インターネットではhttp://www.pmda.go.jp で検索できます。
 薬や医療機器による副作用かも、と思ったときにはまず医師に相談してあわせてこの機構の情報をとるのがよいでしょう。そのためにも医療機関で処方された薬の情報を、お薬手帳や薬剤情報を記載した書類で必ず確認することが重要です。さらに、自分にあわない薬があればその薬品名をお薬手帳などに記載しておくことも重要です。よく、ほかの医療機関にかかりながら別の医療機関を受診した際、何が処方されたかわからないという方がいます。薬は飲み合わせによって副作用が出るものもあります。したがって、そのようなことがないように薬剤情報が正確に医師や調剤薬局に伝わる方法を、患者さん自身でご用意ください。(文責 院長・若杉 直俊)