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チクングニア熱

 最近マスコミなどによく登場する言葉に、チクングニア熱がありみなさん何だろうと思われたことありませんか。名前の通り熱が出る病気ですが、最近話題のデング熱同様蚊の媒介する疾患です。しかもそのベクター(媒介する生物)もデング熱と同様 ネッタイシマカやヒトスジシマカです。
 原因ウィルスは、トガウィルス科アルファウィルス族のチクングニアウィルスです。アジア・アフリカのほとんどの地域に分布しています。血清型は1種類(デング熱は4種類)です。症状はデング熱とほぼ同じですが、出血斑はでません。ほとんどは7-10日で回復しますが、時に数週間つづく関節痛が見られることがあります。
 診断は、血液検査でウィルスの存在をPCR法や抗体検査で証明することです。治療法は特別なものはなし。解熱剤・鎮痛剤で症状をやわらげます。ながびく関節炎も同様です。
 予防は、蚊に刺されないこと。そして病気を媒介する蚊の生息する水たまりを作らないこと。植木鉢の下に敷く水受けのなかの水が危ないとされています。蚊がきらう成分がディート(ジエチルトルアミド)とよばれるものです。市販されているほとんどの虫除けスプレーのなかに含有する成分です。ヒトスジシマカは日中に活動することが多いため、虫除けスプレーは夏の昼間の外出時、とくにこどもには使用したいものです。(文責 院長・若杉 直俊)