厚労省は2016年1月8日、国が目標とする特定健診受診率70% 保健指導受診率45%を達成した都道府県がゼロであることを発表しました。特定健診とは、40歳以上の国民が加入している保険組合の責任のもと、受診すべき成人病検診です。内容は生活習慣病である、高血圧・糖尿病・高脂血症、および貧血・肝機能障害・腎機能障害を早期に発見するための制度です。
2014年度高い受診率を示したのが、①東京都(65.5%)②山形県(54.8%)③宮城県(54.5%)④富山県(53.8%)⑤新潟県(52.7%)。ワーストワンは北海道(34.6%)でした。特定健診で、腹囲が男性で85cm 女性で90cm以上あり、上記の項目中2項目以上に異常が見られると動機づけ支援の保健指導を受けます。しかしこれも任意であり、最も高い沖縄で33.9% 最低の大阪で11.8%でした。
国は、この制度を通じて早期に生活習慣病を見いだし、早期指導のもと高血圧・糖尿病・高脂血症の要治療者を減らし、国民の健康と医療費の抑制を目指しました。5年ごとの見直しが行われ、2018年度には第3次計画のもと実施されます。その際、現在の成績をもとに検診項目の検討や実施方法の見直しがなされることでしょう。さいたま市でも、国民健康保険加入者で制度対象年齢のかたは、3月12日まで今年度の受診が可能です。未受診のかたは、ぜひ検討ください。(文責 院長・若杉 直俊)