2016.2.5 J Respir Crit Care Med オンライン版で、カナダトロント大学医学部のH.Fischer博士が、特発性肺線維症(IPF)に関する情報をインターネットで検索したところ、対象としたウェッブサイトの半数近くがIPFに適応がないかむしろ有害となる薬物の治療法を掲載していたと報告しています。
検索したサイトは、IPF支援団体のサイトや科学情報サイト、業界・営利サイトなどIPFに関して情報を提供しているサイトです。決して個人的なサイトではありません。181のサイトで全体の48%に誤った情報が載っていたそうです。この傾向は財団法人や支援代替のサイトに顕著に見られたそうです。かつて、IPFにはステロイドやアザチオプリンが推奨されていましたが、近年呼吸器学会であまり効果なしむしろ薬剤の副作用に注意すべきとされるも、そのままの情報がアップされていたそうです。
IPFは少しく専門的な疾患ですので、すべてのインターネット情報がそうだというわけではありませんが、みなさんもインターネットの医学情報については、くれぐれも注意してください。
(文責 院長・若杉 直俊)