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若杉院長が医学の最新の話題を取り上げて書きます。なお、記事に関するご質問、お問い合わせにはお答えしていません。

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血圧計あれこれ

 高血圧症は別名サイレントキラーともよばれ、放っておくと様々な疾患をきたします。その管理に一役かうのが、家庭血圧測定です。量販店では7-8千円で購入でき、健康管理に大変役立ちます。しかし血圧計が正しく作動してこそ信頼がおけるのです。
 J Clini Hypertens(2016.2.8)に、国際高血圧連盟は電子血圧計に4つの基準を勧告した記事が掲載されました。それは、①メーカーは、外部検査機関で機械が正しい値を示すか検証すること ②管理する国は、検査基準を示し合格の証印をだすこと ③上腕で測定すること ④巻き付ける布(カフといいます)を個々人にあわせて選択すること です。
 血圧計のカフ幅は、普通上腕長の2/3とされています。また手首で測定するタイプは、その測定値が信頼できないことも勧告しています。何よりも機械が正しい血圧を示さない場合は、正常血圧を誤って高血圧と診断したり、その逆もありえます。メーカーおよび国が責任を持って機械を検査することが望まれます。日本国内で用いられるはかり(検量計)は、法律により2年に一度公的機関でチェックされることが義務づけられています。血圧計もそこまで厳密でなくとも、公的に検査されるべきだというのです。現在は、ほとんどメーカー任せとなっているのが事実です。
 血圧計を上手に使用して、さまざまな疾患を予防していきたいものです。(文責 院長・若杉 直俊)